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菅改造内閣について、唯一と言っていいほど真っ当な社説を出していたのが、東京新聞(中日新聞)と沖縄の新聞でした。そこで、東京新聞と琉球新報の1月15日付の社説を引用しておきます。



1.東京新聞平成23年1月15日付【社説】

菅再改造内閣が発足 増税シフトなら許さぬ
2011年1月15日

 菅再改造内閣が発足した。二十四日召集予定の通常国会は、政権の存亡がかかる正念場だ。菅直人首相は使命を自覚し、国民のための政策実現に努めよ。
 首相にとっては厳しい船出だ。眼前に控えるのは与党が参院で過半数に達しない「ねじれ国会」。野党の協力がなければ予算関連法案を成立させることができない。
 今回の改造には、予算が執行できないという決定的な政府の機能不全を避けるため、野党の協力が得られる布陣にしようとする苦心の跡はあるが、これが奏功するとみるのは早計だ。

◆問責乱用は避けよ

 再改造内閣で注目されるのは、仙谷由人氏から枝野幸男氏への官房長官交代と、たちあがれ日本を急きょ離党し、無所属となった与謝野馨氏の入閣だ。
 仙谷氏と馬淵澄夫前国土交通相は昨年の臨時国会で、参院で問責決議が可決されており、野党側は両氏が続投すれば、通常国会の冒頭から審議拒否も辞さない姿勢を示していた。
 首相は両氏の交代を「問責を出されたからではない」と強弁しているが、冒頭からの国会空転を避けるためであることは明らかだ。
 法的な根拠のない問責決議による閣僚交代は問題がないとは言えないが、国会空転で予算成立が遅れ、国民生活に影響が出るのなら、やむを得まい。
 政権交代可能な二大政党時代には「ねじれ」が生じる可能性は常にあり、問責決議が乱用されれば国政の停滞につながる。野党側も問責決議を材料に審議を拒否したり、引き延ばすような不毛な国会戦術からは脱却すべきである。
 問題は与謝野氏の経済財政担当相への起用だ。与謝野氏は財務相、経済財政相、官房長官などを務め、財政再建や税制、社会保障制度改革に詳しいとされる。

◆公約見直しは「詐欺」

 自民党時代には消費税の使途を年金、医療などに限定した「社会保障税」とし、二〇一五年までに税率を10%にすることを主張して総裁選に立候補したことがある。
 与謝野氏は社会保障と税制の担当を兼ねており、首相には、社会保障制度と税制を合わせた一体改革、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加に向けて足場を固める狙いがあるのだろう。
 少子高齢化の進展で社会保障費が増大し、いずれ増税が必要なことは、国民も理解している。
 ただ、最終的に消費税率引き上げがやむを得ないとしても、まずは行政の無駄をなくすことに力を注ぐべきであり、再改造内閣はそのための布陣とすべきだった。
 民主党大会で「大増税路線にするんですか」とヤジが飛ぶのも当然だ。与謝野氏起用が「増税シフト」なら許すわけにはいかない。
 そもそも与謝野氏は、政権選択選挙となった〇九年衆院選で当選した自民党の比例代表議員だ。
 その後参加した、たちあがれ日本も「民主党に(参院で)過半数を取らせないために結党した」(平沼赳夫代表)政党である。
 いくら「日本社会が避けて通れない喫緊の課題」(与謝野氏)を解決するためとはいえ、敵対政党と選挙を経ずして手を結ぶのを、変節と言わずして何と呼ぶ。
 民主党に協力するのなら、議員を辞職し、民間人となるべきだ。
 もう一点、民主党内で見過ごせない動きがある。党大会で〇九年衆院選マニフェストの見直し方針が決定されたことだ。
 背景には、行政の無駄削減が思うようにいかず、「埋蔵金」による財源確保も厳しくなり、マニフェスト全体を実現しようとすると一二年度以降の予算編成が難しくなるという事情があるらしい。
 この方針には同意しかねる。
 国際情勢や経済の状況変化に応じて政策実現の優先順位を見直すことは当然だが、見通しの甘さやマニフェストづくりの杜撰(ずさん)さを棚に上げて早々に実現を諦めてしまうのなら、できもしない約束で支持を得る「詐欺」に等しい。
 マニフェストのすべてが正しい政策ではないが、政治主導や地域主権の確立、無駄な事業見直しによる財源捻出、緊密で対等な日米関係などは、国民との約束の根幹だ。もし変えるなら、国民に不明を詫(わ)び、信を問うべきである。

◆仮免は早く卒業を

 首相は昨年暮れ、支援者との会合で「就任して今までは仮免許だったが、これからはもっと自分の色を出していきたい」と語った。
 就任して半年たっても仮免気分だったとは驚きだが、もはや、そんな甘えは許されない。
 民主党政権は今、岐路に立っている。選挙での国民との約束を破ってでも権力の座にしがみつくのか、約束を果たして国民の味方となるのか。もちろん国民の側に立つべきことはいうまでもない。さもなければ、即「免停」である。」



2.琉球新報2010年1月15日付「社説」

菅再改造内閣/疑問だらけの危うい組閣 公約破棄、官依存の「背信」
2011年1月15日

 菅直人首相が昨年9月に続いて内閣改造を実施した。新たな入閣を4人にとどめた小幅な改造だが、なぜ今なのか、国民にはっきり見えてこない。
 「小沢切り」の姿勢を強めることで、内閣支持率回復、政権浮揚を狙ったといわれるが、今後の国会運営をにらんで、参院で問責決議された仙谷由人官房長官、馬淵澄夫国土交通大臣を野党の要求に屈して交代させたにすぎない。「その場しのぎ」の感は否めない。同じ顔触れが担当を代えているだけの横滑りで、新味にも乏しい。

理解しがたい人事

 改造の目玉は、たちあがれ日本を離党した与謝野馨氏の経済財政担当相起用だ。財政再建を目指す姿勢を強調するための入閣だろう。
 与謝野氏の入閣は疑問だ。2009年の衆院選東京1区で民主党の海江田万里氏と戦い、敗れている。だが当時、自民党所属だった同氏は比例代表で復活当選を果たしている。
 選挙ではそれぞれが民主、自民の政策を有権者に示し戦った。その違いを有権者が判断して投票し、当落が決まったはずだ。
 選挙に負けた与謝野氏を経済財政担当相に起用し、勝った海江田氏を経済産業相に横滑りさせるとは理解しがたい。
 与謝野氏は政策通として知られているが、増税路線派でもある。
 10年の参院選前に結成されたたちあがれ日本の中心メンバーであり、選挙では「12年度から消費税率3%引き上げ」をはっきり公約に掲げていた。
 民主党は09年衆院選のマニフェスト(政権公約)で、消費税については4年間上げないとしていた。
 与謝野氏を入閣させたのは、菅内閣が消費税増税など増税路線へ転換することを意味する。またも公約違反の腹づもりだ。
 首相自ら「最強の態勢」と胸を張っているが、沖縄には「最強」の表現が空疎に響く。
 先日、沖縄訪問を終えたばかりの馬淵沖縄担当相は閣外に去り、新たに官房長官になった枝野幸男氏が沖縄担当を兼務することになった。
 その枝野氏と沖縄の縁は薄い。そればかりか、最近は沖縄への思いのなさ、誠意のなさが表出している。
 昨年11月に稲嶺進名護市長らが上京し、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設撤回を政府に求めようとした際、関係省の政務三役との面談ができなかった。
 この時「政府方針に一致しないので会わない」「政治パフォーマンスには応じられない」と指示し、事実上、門前払いしたのが枝野氏だ。
 政府、自らに異論を持つ者は排除しても構わないという姿勢の枝野氏の沖縄担当起用は「小沢切り」とともに、菅内閣の「沖縄切り」の表れかとさえ思える。

「政治主導」を返上

 普天間問題で「県外移設」との県民の圧倒的な声には耳を全く傾けず、移設先を名護市辺野古とする日米合意の確実な履行を繰り返す北沢俊美防衛相は留任した。前原誠司外相も同じだ。
 北沢防衛相は政権交代以降、唯一、同じ閣僚の椅子に座り続けている。防衛省内からは「政権のご意見番」とも評価され、「日米同盟の深化に尽力してほしい」と期待されているほどだ。
 いかに沖縄の声ではなく、省内の意見を重要視していたかが分かる。官僚たちの思いのままに使われている証拠だ。
 「官僚丸投げの政治から、政権党が責任を持つ政治家主導の政治へ」を掲げ、政権を獲得した民主党だが、いまやそのスローガンはむなしい。
 与謝野氏の入閣は、危機的財政を解決するには消費税増税しかないと主張する財務官僚の意向に添うものだ。
 普天間問題についても、県民の声を無視し、官僚のシナリオだけを頼りにしている閣僚ばかりだ。これでは官僚にとって扱いやすい「最強の内閣」にすぎない。
 民主党が政権を獲得できたのは「子ども手当」「県外移設」など公約の実現を約束したからだ。
 それを守れず、次々と公約を覆したから、民の心が離れてしまったのだ。「主」は「官」ではなく「民」であることを忘れてはなるまい。」



政権公約を守るべし――。いずれも社説もごくごく真っ当な意見を述べています。公約見直しは選挙民に対する「詐欺」に等しく、もし、政権公約を破棄するのであれば、当然ながら衆議院を解散して、選挙を行うべきです。それが日本国憲法における選挙制度の意義というべきでしょう。

琉球新報では、特に、枝野氏に対する嫌悪感が明らかに出ています。沖縄に対して「誠意」に欠けた態度をしたのですから、それは当然でしょう。こんな人物を沖縄担当にして、どうやって沖縄と「会話」していくつもりなのか、全く不可解です。一体、菅直人は、枝野氏の言動さえもチェックせずに、枝野氏が官房長官と沖縄担当を兼務させるのですから、この点でも、正気を失っていることが現れています。

問題なのは、こうした真っ当な社説を掲げる新聞社が少数派であって、しかも、全国紙には皆無であったということです。どうして、菅直人は、菅直人の取り巻き一派は、マトモではなくなっていると痛烈に批判しないのでしょうか。

未曾有の損害を内外に与えた、第二次世界大戦。日本のメディアは、無謀な戦争へ駆り立てることが正しいかのごとく、世論を煽りたてました。そうした無責任なメディアの報道が大きな原因となって、日本を戦争へと、破滅への道へと突き進ませてしまったことは、誰しもが知っていることです。

日本のいわゆる「大手メディア」は、またしても日本を破滅への導いているとしか思えないのです。







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2.琉球新報2010年1月15日付「社説」

菅再改造内閣/疑問だらけの危うい組閣 公約破棄、官依存の「背信」
2011年1月15日

 菅直人首相が昨年9月に続いて内閣改造を実施した。新たな入閣を4人にとどめた小幅な改造だが、なぜ今なのか、国民にはっきり見えてこない。
 「小沢切り」の姿勢を強めることで、内閣支持率回復、政権浮揚を狙ったといわれるが、今後の国会運営をにらんで、参院で問責決議された仙谷由人官房長官、馬淵澄夫国土交通大臣を野党の要求に屈して交代させたにすぎない。「その場しのぎ」の感は否めない。同じ顔触れが担当を代えているだけの横滑りで、新味にも乏しい。

理解しがたい人事

 改造の目玉は、たちあがれ日本を離党した与謝野馨氏の経済財政担当相起用だ。財政再建を目指す姿勢を強調するための入閣だろう。
 与謝野氏の入閣は疑問だ。2009年の衆院選東京1区で民主党の海江田万里氏と戦い、敗れている。だが当時、自民党所属だった同氏は比例代表で復活当選を果たしている。
 選挙ではそれぞれが民主、自民の政策を有権者に示し戦った。その違いを有権者が判断して投票し、当落が決まったはずだ。
 選挙に負けた与謝野氏を経済財政担当相に起用し、勝った海江田氏を経済産業相に横滑りさせるとは理解しがたい。
 与謝野氏は政策通として知られているが、増税路線派でもある。
 10年の参院選前に結成されたたちあがれ日本の中心メンバーであり、選挙では「12年度から消費税率3%引き上げ」をはっきり公約に掲げていた。
 民主党は09年衆院選のマニフェスト(政権公約)で、消費税については4年間上げないとしていた。
 与謝野氏を入閣させたのは、菅内閣が消費税増税など増税路線へ転換することを意味する。またも公約違反の腹づもりだ。
 首相自ら「最強の態勢」と胸を張っているが、沖縄には「最強」の表現が空疎に響く。
 先日、沖縄訪問を終えたばかりの馬淵沖縄担当相は閣外に去り、新たに官房長官になった枝野幸男氏が沖縄担当を兼務することになった。
 その枝野氏と沖縄の縁は薄い。そればかりか、最近は沖縄への思いのなさ、誠意のなさが表出している。
 昨年11月に稲嶺進名護市長らが上京し、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設撤回を政府に求めようとした際、関係省の政務三役との面談ができなかった。
 この時「政府方針に一致しないので会わない」「政治パフォーマンスには応じられない」と指示し、事実上、門前払いしたのが枝野氏だ。
 政府、自らに異論を持つ者は排除しても構わないという姿勢の枝野氏の沖縄担当起用は「小沢切り」とともに、菅内閣の「沖縄切り」の表れかとさえ思える。

「政治主導」を返上

 普天間問題で「県外移設」との県民の圧倒的な声には耳を全く傾けず、移設先を名護市辺野古とする日米合意の確実な履行を繰り返す北沢俊美防衛相は留任した。前原誠司外相も同じだ。
 北沢防衛相は政権交代以降、唯一、同じ閣僚の椅子に座り続けている。防衛省内からは「政権のご意見番」とも評価され、「日米同盟の深化に尽力してほしい」と期待されているほどだ。
 いかに沖縄の声ではなく、省内の意見を重要視していたかが分かる。官僚たちの思いのままに使われている証拠だ。
 「官僚丸投げの政治から、政権党が責任を持つ政治家主導の政治へ」を掲げ、政権を獲得した民主党だが、いまやそのスローガンはむなしい。
 与謝野氏の入閣は、危機的財政を解決するには消費税増税しかないと主張する財務官僚の意向に添うものだ。
 普天間問題についても、県民の声を無視し、官僚のシナリオだけを頼りにしている閣僚ばかりだ。これでは官僚にとって扱いやすい「最強の内閣」にすぎない。
 民主党が政権を獲得できたのは「子ども手当」「県外移設」など公約の実現を約束したからだ。
 それを守れず、次々と公約を覆したから、民の心が離れてしまったのだ。「主」は「官」ではなく「民」であることを忘れてはなるまい。」



政権公約を守るべし――。いずれも社説もごくごく真っ当な意見を述べています。公約見直しは選挙民に対する「詐欺」に等しく、もし、政権公約を破棄するのであれば、当然ながら衆議院を解散して、選挙を行うべきです。それが日本国憲法における選挙制度の意義というべきでしょう。

琉球新報では、特に、枝野氏に対する嫌悪感が明らかに出ています。沖縄に対して「誠意」に欠けた態度をしたのですから、それは当然でしょう。こんな人物を沖縄担当にして、どうやって沖縄と「会話」していくつもりなのか、全く不可解です。一体、菅直人は、枝野氏の言動さえもチェックせずに、枝野氏が官房長官と沖縄担当を兼務させるのですから、この点でも、正気を失っていることが現れています。

問題なのは、こうした真っ当な社説を掲げる新聞社が少数派であって、しかも、全国紙には皆無であったということです。どうして、菅直人は、菅直人の取り巻き一派は、マトモではなくなっていると痛烈に批判しないのでしょうか。

未曾有の損害を内外に与えた、第二次世界大戦。日本のメディアは、無謀な戦争へ駆り立てることが正しいかのごとく、世論を煽りたてました。そうした無責任なメディアの報道が大きな原因となって、日本を戦争へと、破滅への道へと突き進ませてしまったことは、誰しもが知っていることです。

日本のいわゆる「大手メディア」は、またしても日本を破滅への導いているとしか思えないのです。







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【2011/01/17 01:51】 | 政治問題
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